情報というものに接することなく一日が終わるなどということはないと思う。
しかし、情報という言葉の語源を知っているだろうか?
私も知らなかった。
以下は2008年7月8日付けの日本経済新聞朝刊27面の経済教室からの引用である。
「メディア」概念は第一次大戦期のアメリカで成立したいが、「情報」がinformationの訳語となった契機もこの総力戦にある。情報が本来は軍事用語であったことは、意外と知られていない。
この明治時代の新造語は、陸軍参謀本部が1876年に訳した『仏国歩兵陣中要務実地演習軌典』で「敵情報告」の略語として創出され、新聞では日清戦争報道で使用が始まった。森鴎外が翻訳したクラウゼヴィッツの『戦争論』では、こう書かれている。「情報とは、敵と敵国とに関する智識(知識)の全体を謂ふ」
つまり情報は広義な軍事情報であり、防諜、intelligenceの意味で使われ始めた。明治期の英和辞典でinformationの訳語は「消息、知識」が当てられており、「情報」は見当たらない。中略
「軍事化した知識」が「情報」として20世紀の日本に定着したわけである。つまり社会全体の軍事化こそ、「情報」を日常語化させたのであり、その意味で情報化社会は総力戦体制の所産である。
中略
今日的な意味で「情報」が人口に膾炙するのは、梅棹忠夫が1963年に公刊した画期的論文「情報産業論」以降のことである。また「情報社会」(information society)も、1980年に増田米二が提唱した日本発の国際語である。しかし、日本で「情報産業」や「情報社会」が心理的抵抗なく受容された背景に、総力戦システムが戦後も連続的に機能していたことがあるのは間違いないだろう。
引用終了
とりあえず、これは面白いということで。


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